NO:17-2014

悪性リンパ腫・血液腫瘍委員会活動報告

特定非営利活動法人
日本放射線腫瘍学研究機構 JROSG
会員 各位

謹啓 初夏の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。また、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。下記の通り、悪性リンパ腫・血液腫瘍委員会の活動をご報告致します。
 

【悪性リンパ腫・血液腫瘍委員の紹介】

委員長:小口 正彦(がん研究会有明病院)
副委員長:長谷川 正俊(奈良県立医科大学)
委員:笹井 啓資(順天堂大学・順天堂医院)、副島 俊典(兵庫県立がんセンター)、
磯部 公一(東邦大学医療センター佐倉病院)、今井 美智子(磐田市立総合病院)、江島 泰生(神戸大学医学部附属病院)、石橋 直也(日本大学医学部付属板橋病院)、早渕 尚文(久留米大学医学部附属病院)

【活動の方向性】

  1. 1)
    1. ①臨床課題を調査研究して、臨床試験を実施します。
    2. ②International Lymphoma Radiation Oncology Group (ILROG)では、悪性リンパ腫に対する放射線治療のエキスパート・コンセンサス・ガイドラインとしてInvolved Site Radiation Therapy (ISRT)を提唱しています。従来のInvolved Field RT(IFRT)は、薬物療法の進歩した現状では範囲がやや広いと考えられ、その急性および遅発性毒性から、血液腫瘍内科が放射線療法を忌諱する原因の一つです。
      EORTCが提唱したInvolved Node RT (INRT)は、辺縁再発なく照射野を縮小できる優れたコンセプトですが、臨床試験では用いられるものの、実臨床では規約の厳しく実用的でない欠点があります。
      そこで、ILROGでは規定を緩やかにしつつも実用的なISRTを提唱して、各国や各施設で独自に修正してバラツキのある照射野を標準化し、低毒性かつ有効性が担保できるように活動を始めました。ホジキンリンパ腫・節性非ホジキンリンパ腫・節外性リンパ腫についてエキスパート・コンセンサス・ガイドラインの論文が出版されます。
      当委員会では、ILROGのISRTを理解し、日本おけるISRTに関する教育普及活動をしたいと考えています。
    3. ③ILROGでは、悪性リンパ腫に対する放射線治療の役割を明確するために、国際共同研究を企画しています。各施設では症例数が少なくデータが出せない疾患に対して参加できるメンバーによる遡及的調査研究や前向き臨床試験を企画しています。
      当委員会が、窓口になって国際研究に協力できればと思います。
  2. 2)活動状況:調査研究や前向き試験の進捗  
     

    *現在実施中の臨床試験 ありません
    *現在検討中の臨床試験 造血幹細胞移植前処置としての全身照射の対象疾患および照射方法の全国調査および晩期有害事象の前向き調査
    *教育活動 悪性リンパ腫に対する放射線治療セミナー

    「悪性リンパ腫に対する放射線治療セミナー in Tokyo」を下記のように共催いたしました。
    二日間、活発な意見交換と有意義な研修ができたと思われます。

     
    1. ①特別講演会 悪性リンパ腫に対する最新の放射線治療
      日 時:2014年3月14日 18:00-20:00
      会 場:がん研究会 吉田講堂
      出席者:放射線腫瘍医 68名 血液腫瘍医 15名  他
       
      プログラム
       18:00 - 18:05 開会のご挨拶 畠清彦 がん研究会有明病院血液腫瘍科 部長
       18:05 - 18:50 Joachim Yahalom教授 
        Memorial Sloan Kettering Cancer Center, New York,
        US Involved site radiation therapy の概念とガイドライン
       19:00 - 19:45 Lena Specht教授 
        Rigshospitalet, University of Copenhagen, Denmark
        最新の放射線療法: 画像の利用・放射線治療計画
       19:55 - 20:00 閉会のご挨拶 飛内賢正
        国立がん研究センター中央病院血液内科 科長
       
    2. ②悪性リンパ腫標的体積の囲み方講習会
      日 時:2014年3月15日 10:00-17:00
      会 場:バリアンメディカルシステムズ社 研修室
      出席者:放射線腫瘍医 58名(JROSG会員)
      内 容:悪性リンパ腫標的体積の囲み方について
        国際的エキスパートから学ぶプログラム
       
      1)特別講演 座長 笹井啓資
       10:05 - 10:15: Joachim Yahalom教授
        Memorial Sloan Kettering Cancer Center, New York,
        US Introduction of International Lymphoma
        Radiation Oncology Group
       10:15 - 10:45: Lena Specht教授
        Rigshospitalet, University of Copenhagen,
        Denmark Joachim Yahalom教授 Memorial Sloan Kettering
        Cancer Center, New York, US
       
      節性リンパ腫のISRT
       10:45 - 10:55: 質疑
       10:55 - 11:55: Lena Specht教授
        Rigshospitalet, University of Copenhagen,Denmark
        Joachim Yahalom教授
        Memorial Sloan Kettering Cancer Center, New York, US
       
      節外性リンパ腫の放射線治療
       11:55 - 12:10: 質疑
       12:10 - 12:50: 昼食
      2)囲み方実習
       13:00 - 14:00: DLBCL stage II arising from neck and supra-clavicle regions
       14:00 - 15:00: Hodgkin Lymphoma stage I
       休憩
       15:10 - 16:10: MZBCL stage I arising from stomach
      3)難しい症例の相談会

【今後の活動】

国際リンパ腫放射線腫瘍グループの動向を確認しながら、日本における悪性リンパ腫に対する放射線治療のデータを明らかにしたいと思います。
JROSG総会の翌日に、JROSG悪性リンパ腫・血液腫瘍委員会によるISRTの実習を予定しています。

以上

こちらの報告内容は、JROSGホームページ内の部位別専門委員会のページでもご確認いただけます。今後ともJROSGの活動へご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

謹白

戻る